膝疾患の問題解決講座

ロコモテスト2 運動レベルの測れる<立ち上がりテスト>

皆さんこんにちは。

関東支部の藤田智史です。

ロコモティブシンドロームの評価としてロコチェック以外に3つのテストが
ロコモ度テストとして挙げられています。

<ロコモ25><立ち上がりテスト><2ステップテスト>

その中で<立ち上がりテスト>は

立ち上がりテストは、高齢者の下肢筋力を簡便に測定し、
ロコモティブシンドロームか否かをセルフチェックできる有用な手段である1)

とされています。

 

立ち上がりテスト

まず立ち上がりテストは、体重支持指数(weight bearing index:WBI)と性の相関を示す。
と報告されています。

必要物品:10cm・20cm・30cm・40cm台

方法:

①:まず40cmの台に両腕を組んで腰かける。
  (両脚は肩幅くらいに広げ、床に対して下腿がおよそ70°(40cmの台の場合)になるように)
  反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持する。

②:40cmの台から両脚で立ち上がり可能な場合、片脚でテストを実施。
  1での座位姿勢に戻り、左右どちらかの脚を上げ、上げたほうの脚の膝は軽く曲げる。
  反動をつけずに立ち上がり、そのまま3秒間保持する。

           

 <②で左右ともに片脚で立ち上がることができた場合>
 10cmずつ低い台に移り、片足で立ち上がれた最も低い台がテスト結果となる。

 <②で左右どちらかの脚で立ち上がることができなかった場合>
 10cmずつ低い台に移り、両脚で立ち上がれた最も低い台がテスト結果となる。

2)より

◆ロコモ度1:左右どちらの足でも片脚で40㎝台から立ち上がれない
◆ロコモ度2:両脚で20㎝台から立ち上がれない

とされており簡単に説明すると 

・ロコモ度1は移動能力の下がりはじめを捉える基準。
・ロコモ度2は他覚的に見ても日常生活に支障の出るレベル。

 

体重支持指数(weight bearing index:WBI)

WBIは大腿四頭筋を等尺性最大筋力で測定し、体重比%で表した数値で、
荷重運動機能を的確に評価できるとされています。

WBI は体重比の数値であるため、単純に筋力が強ければ大きな数字が出るのではなく、
体重が多ければそれだけ筋力が必要なことになります。

山本利春および村永信吾は

体重支持・移動を伴う歩行、ジョギング、ジャンプ等の下肢の基本的な
荷重負荷運動が可能であった時点でのWBIは、各運動レベルでほほ一定範囲の値を示した。

・正常歩行を行うには0.4以上(膝関節伸展力が体重の40%以上)、

・ジョギング程度の運動では0.6以上、

・ジャンプやダッシュ、ターンなどの激しい運動を不安なく行うためには0.9以上のWBIを必要としている。

と記述しています3)より

また立ち上がりテストの計測に関して3)より

①身長(特に下腿長)の違いによるテスト成績への影響、

②台が低くなるにつれて下肢の各関節角度は大きくなるため、
筋力発揮が関節角度の条件に左右される可能性がある、

③今回のWBI推定を試みた測定対象者が高齢者であること

を問題点として挙げていますが、下記のような結果を報告しています。

台の高さ

片脚の立ち上がり(WBI)

両脚の立ち上がり(WBI)

40cm

0.60

0.30

30cm

0.70

0.35

20cm

0.90

0.45

10cm

1.00

0.50

 

詳細に関しまして
http://trainer1985.kir.jp/rensai/conditioning_05.html
にまとめられていますが、

「立ち上がり能力による下肢筋力評価からみたリハブログラムのためのガイドライン」として
WBIと運動レベルのわかりやすい図が載せられていますのでぜひ一度ご覧ください。

 

立ち上がりに必要なのはパワー?

WBIは大腿四頭筋を等尺性最大筋力で測定し体重比%で表した数値ですが、

それと相関のある立ち上がりは、大腿四頭筋だけトレーニングしていれば
立ち上がれるようになるのでしょうか?

 

これは私個人の経験にすぎないのですが、徒手療法における身体介入後に
立ち上がることができなかった台から立ち上がれるようになることがあります。

もちろん毎回そのようなことになるわけではありませんが、

力を発揮しにくい身体状態の方もいるのではないかと思います。

 

とは言っても、基本的な筋力は必要であり、

普通に歩行しているように見える方でも40㎝台から片脚で立ち上がれない
という方はいらっしゃいます。

 

「何ができて、何ができないのか」という事が分かりやすく、
このレベルの立ち上がりができればこの運動ができるという指標にもなりやすいため

ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

実は、最近私自身もこの評価を行う事が少なくなっていたので(^_^;)
また臨床に積極的に取り入れていきたいかと思います。

 

 

参考、引用文献・画像

1)中村耕三・田中栄監修:ロコモティブシンドロームのすべて 日本医師会雑誌 H27.6.1

 

 

 

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