膝疾患の問題解決講座

トイレに行くことが怖いから退院できない/再入院になる

 

ハロー! 

月曜に登場しております、
「体験を創造する」
関東支部インストラクターの
OT・吉田頌平です。

新人の頃、頸髄圧迫によって歩行・排泄が困難となっていた方が
頚椎への手術後にトイレ動作練習を提案した時に
おっしゃられた一言です。
 
『動けるようになれば、トイレなんてへっちゃらだよ〜』
 

その言葉を鵜呑みにして数ヶ月、その方は
歩行器歩行もでき、病室内での下衣更衣もできるように
なりましたが、
トイレ時はナースコールを押すことが徹底されていました。

横浜市病院等安全管理者会議(旧  横浜市立病院等安全管理者会議)が
平成24年度に発表した報告(1 によれば、
ある医療機関で6ヶ月のうちに発生した転落事故 71件のうち
トイレに関連したものは26件あったそうです。
 
トイレに関するリハビリや支援が不足したことで
再入院となった事例も報告されており (2
 
トイレ動作へのリハビリ介入の重要性は
高まってきています。
 
では、退院に向けたトイレ動作には
どんなことが必要とされているのでしょうか?

 

「トイレの練習なんていらないんじゃ??」

中西(2 の報告によれば、
退院後の生活を予測したポータブルトイレの動作練習を
家族・本人に、その必要性を理解してもらいながら
リハビリを進めることができなかったために
再入院に至った事例があったそうです。

ベッドサイドに設置された、身体支持用の
「突っ張り棒」の使用意図がわからず、
不安が強まったとの記載もあり

道具の使用方法がわからない不安が
さらに転倒を高めたと考察されています。

トイレ動作に必要な能力として
・トイレ周囲の探索行為
・体幹筋力
・安全の確保
・身体方向の転換
が挙げられており(3、

OTは、これらの動作を
さらにトイレ動作に応用するために
・トイレ内での下衣更衣
・機能的な移乗
・立ち上がり動作
・会陰部の清潔動作
・安全性の確保

へつなげるための支援を行うことが
求められているようです。(3

具体的な評価は?

PTさんがよく活用される
「Time Up and Goテスト (TUGテスト)」や
「5 times sit stand test(FTSST)」は、

トイレ動作を評価する際に
補助的に使用できることが示唆されています。(3

いずれも下肢筋力・バランス能力を評価するものですが、
これらの能力を活かして
『必要なところへ手を伸ばすことができるか?』
が、トイレ動作を評価する上で
重要なポイントとなります。

この手を伸ばす行為に関しては、
肩の動きだけに限らず、
実は股関節や肩甲骨といった
『体幹機能』が求められてきます。

この『体幹機能』の評価がわからず
具体的なトイレ動作獲得のための
プログラムを立てられない…という時は、

こちらで体幹機能の評価方法を整理しながら
具体的なアプローチ方法を学んでみませんか?

【OT限定】トイレ動作に必要な体幹機能の評価・アプローチ法

 冒頭に申し上げたように、
人は不安を感じると身体能力がガクッと落ちます。

感情が作業にどう影響を及ぼすのかがわからず、
アクティビティを身体機能の改善に
なかなかつなげられない…と思われている時は、

脳科学的な側面から、改めて
アクティビティの構築方法を考えつつ、
必要な身体機能を発揮できるアプローチも
習得してみませんか?

脳科学的根拠に基づく作業療法構築入門講座

そのほかの予定もご覧になりたいときは、
年間予定表をご覧ください。

最後までお読みいただきまして、
ありがとうございます!

参考文献

1) 平成24年度第2回横浜市立病院等安全管理者会議.済生会若草病院における転倒・転落事故の現状 第7グループ(転倒・転落対策グループ).

2) 中西 一葉.高齢患者の自宅退院における「予測内」,「予測を超える」ダメージ : リロケーション第四形態の存在とリスク要因.北海道医療大学看護福祉学部学会誌.2012.8(1).21-30.

3) Beth B Carole L. The Importance of Toileting Evaluation in Fall Reduction of the Older Adult Population Fall Risk and Toileting in the Older Adult Population. OAJ Gerontol & Geriatric Med. 2017; 2(2): 555584.

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