体幹活性アプローチ

人工膝関節置換術で重要な、膝窩筋と〇〇〇

 

ハロー! 

毎週月曜に登場しております、
「体験を創造する」
関東支部インストラクターの
OT・吉田頌平です。

さて、今回のテーマも
「人工膝関節置換術(以下、TKA)」です。

前回のコラムまでで、

「TKAが筋骨格系の問題で入院した方々の半数は経験している」
「TKAは、機能的移動能力と術後の痛みによって
 その後の活動・参加が左右される」

ことがあること、

TKAに用いられる人工関節には、主に
(後十字靭帯を切っちゃう)PS型
(後十字靭帯を切らない)CR型
というタイプがあり、

日常生活中を快適に過ごす上で、
膝窩筋が重要
ということをお伝えいたしました。

本日は、その膝窩筋の機能と
TKAの関係をお伝えいたします。

膝窩筋って、どこにあるの?

膝窩筋は、大腿骨外側顆部から起始し
脛骨後面に付着する深層筋です。

主な作用は膝関節の屈曲と内旋ですが、
荷重下での膝屈曲をコントロールする役割を持ち、

立位姿勢から膝を曲げる動きに映る際に
後十字靭帯の弛緩を手助けする
作用が重要視される筋です。

後十字靭帯は、立位時に膝関節を静的に安定させる機能をもち、
膝窩筋は、立位姿勢から動き始める時に動的に安定させる機能をもつ
動く上では欠かせない筋です。

この筋が拘縮すると、
膝を屈曲した時に大腿骨と脛骨で挟みこみ、
痛みを引き起こすことがあります。

また、三浦ら 1) は
腓骨頭から伸びる弓状膝窩靱帯・膝窩腓骨靱帯は
膝窩筋に付着すると述べており、

腓骨頭のアライメント不良が
膝の動的安定性に影響することが考えられます。

腓骨頭は、足関節の背屈動作時にも動きますので、
足関節背屈動作にも直接影響を及ぼします。

すなわち、
腓骨頭がしっかり動けるかどうか?
という点は
TKA術後では重要になってきます。

TKAでは、膝窩筋を切っちゃうことがある!?

膝の安定性に非常に重要な意味を持つ、膝窩筋。

実は、同じ人工関節を用いたTKAでも、
術者によって膝窩筋を残存したり
部分・全体を切離していることがあるそうなんです。

杉田ら 2)の報告では、
TKA 50例のうち、
膝窩筋が完全に残存していた:28例
膝窩筋が部分的に切離されていた:10例
膝窩筋が完全に切離されていた:12例

と、およそ4割のケースで
膝窩筋が切離されていたそうです。
 
膝窩筋が切離されている場合は、
膝の内旋作用をもつ、半腱様筋が
代償的に作用するため

拮抗筋である大腿二頭筋が過剰収縮し
腓骨の動きが固定化されることが考えられます。

膝窩筋が働かない場合は、
こうした代償動作に対するケアをお伝えすること
重要となってきます。

実生活への影響が大きい、膝関節

これまでご覧いただいたように、
実生活への影響が大きい「膝関節」。

変形性膝関節症の方が増えてきていることから、
TKAを受けられる方も増えてきており、
施設でもTKAをされた方を見かける機会は
これから増えてくることと思います。

OTでも、TKAを受けられた方とのリハビリを
少し考えてみましょう!

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最後までお読み頂き、ありがとうございます。

作業療法士
一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会
認定インストラクター 吉田頌平

参考文献
1)  三浦 真弘 他.膝窩筋を中心としたヒト posterolateral structures の臨床解剖学的検討. 第7回臨床解剖研究会記録. 2003.
2)  杉田 健彦 他.人工膝関節置換術時には膝窩筋腱は切離されていることがある. 東日本整災会誌. 21(3). 330.

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