FROM:藤田智史
先日の土日ではIAIR総会が開催されました。
全国からインストラクターが集まり、より良いものを皆様に提供できるよう研鑽をさらに積んできました!
さて、前回は足関節底背屈運動における腓骨の動きについてでしたね。
・背屈時に腓骨はわずかな上方移動をし、外果が内果から離れるように動く。
・底屈時は逆に、腓骨はわずかな下方移動をし、外果が内果近づくように動く。
・その際の回旋の動きはまだ統一されていない
でしたね。
臨床上は底屈制限より、背屈制限のある方の方が多い印象を受けます。
前回おすすめした腓骨へのテクニックでは、腓骨頭を上方へ上がることによって外果も上方へ動ける状態を作ることにもなります。このことによって背屈運動へも影響が及ぶわけですね。
実は、脛腓関節で腓骨はこれ以外にも動きがあるのです。
その動きは、・・・・・・
前方もしくは後方への動きです。
この動きは、純粋な前後方向ではなく、近位脛腓関節の関節面を骨模型で見ていただくと分かると思いますが、

・前下方(オレンジ) ・後上方(青)

といった複合動作となります。
こういった動きも少し意識してみると変化する部分もあるかもしれませんよ。
(腓骨頭へのテクニックで上方に押し上げる以外に工夫してもいいかもしれませんね)
さて、今回の内容で臨床上の+αは足関節内反捻挫にも影響している点です!

特に慢性的に内反捻挫を繰り返す方で外果が前方で固定されてしまっている方もいらっしゃいます。
どういうことかというと、内反は底屈、回外、内転の複合動作であり、
足関節底屈時に腓骨は下方に下がり骨形態で見るとさらに前方へ移動することになります。
その状態で固定されないためにも、外果の上方や後方移動への可動域は必要になってきますね。
脛骨を固定し、外果を後方へモビライゼーションするというのも手の一つになります。
急性期はもちろん除外ですよ(^-^;
(上方移動は前回書きましたね。腓骨頭へのテクニックはこんなところでも活躍してくれるのです!)
これらの動きを作った後に促通や筋トレをすることでより効果的なものになると思いませんか?
お読みいただきありがとうございました!
IAIR関東認定インストラクター 藤田 智史
追伸1:腓骨頭の上方移動時の動きですが、文献によっては後方に動くとされているものもあり、足関節背屈に腓骨頭は前上方に滑るという記載のものもあります。ただ最近は関節面の形状からもあまりこのことは言われなくなっているとも聞きます。
いずれにしても、動きの制限のされているところを解放してあげるという目的を忘れないことが必要になります!
追伸2:どんなテクニックをするにしても、まずは触れることが必要になりますよね。
モヒカンのあの方ができるようにしてくれます(^^)/
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追伸3:2月末にあの二人が歩行について語ってくれるそうです。
どのように歩くかということも大切ですが、何を目的に歩くのか?
OTさんからの視点も語っていただけますよ。
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