第三回IAIR学術大会10/28.29

健全な組織にあった事がない!【管理職の学校】(06)

管理職の学校

From:IAIR副会長 齋藤 信

 

みなさん、組織のリハビリしてますか?

毎週土曜日は一週間を振り返り、リハ科をより働きやすくするヒントをお伝えする「管理職の学校」開校です!

改めて、そもそもなぜ「管理職の学校」を開校したか……

  • 「管理職の臨床実習」
  • 「種蒔き」

第一回でそんな話をしましたが、そう思うに至った経緯というものがあります。

今日はそんな初めて物語をしていくとしましょう。

まあ、先にオチを言って仕舞えば……
「組織が健全じゃなければ、提供するリハビリも健全になり得ない」
って話なんですけどね。

 

◆ 法令遵守したい、させないの葛藤

むかしむかし、東北の片田舎にサイトーと言う新人OTがいました。
彼はどうにも身障系の体育会系のノリについていけず、精神科の病院に就職。
でも一人職場で、半新規開設の流れの職場であったため、医療現場と社会人としての先輩は、その病院の上司にあたる看護師となりました。

1年目は仕事を覚えるのに必死、2年目は精神科OT作りで精一杯。
しかも、OT以外の仕事が日々積み重なり、毎日数時間のサービス残業。
3年目になり、院外で他のOTと交流して、初めて他のOT科との違いに愕然。
しかも、院長や看護部長の言っていたやり方は全部特掲診療のリハビリに関する部分の基準割れ。
よくもまあ、2年間も病院指導で指導されなかったもんだ。
基準通りにやりたいと言ったら、それでは給料が出せない。やれ。
ああ、こうしてトカゲの尻尾切りをされるのか。
このまま詰め腹を切らされてたまるものか。
こうして、サイトーは最初の職場……今で言うブラック企業病院と決別したのでした。

 

◆ それでもやっぱりOTが好き

とはいえ、まだまだ若造の坊やだったサイトーは、医療人の内側のドス黒さ、人間関係の劣悪さに幻滅。抜け殻のようになり、怪しい奴等の諫言に騙され心身ズタボロ。
実習中以来のストレスフルな状態。
付き合っていた彼女からは日に日にやつれて行く姿に本気で心配だったと言われる始末。
でも、そこで諦めず自分のリハビリを兼ねて、老健施設でバイトを開始。
最初の仕事は今でも忘れない、段通作業用、木工作業用の道具箱作り。
まさに作業療法士にも作業療法が効果があることを実感。
自分が作業療法の事が好きだと実感した瞬間でした。

 

◆ 逃げても課題はついてくる

更にそこから半年。一念発起して東京の精神科病院に就職!
前は予想外の状況に、突然解雇されてしまったが、今回は自分で自分が辞めるタイミングを決めてやる。そう思って、常に辞表を鞄に入れながら出勤していました。
ですが、実に面白いことに、向き合わず投げ出した課題は、形を変えて目の前に現れました。
やっぱり次の職場もブラック企業だったのです。

 

◆ 変化を求める幹部、求めない現場

正確には、ブラック企業を脱しようとしている病院でした。
時に平成16年。医療訴訟の話題が毎日のように報道され、厚労省も医療の質向上を推進し始めたところでした。
そんな時代であったことも幸いし、またそれまでのしわ寄せが病院に押し寄せたことで、院内の医療の質向上を推進する委員会活動が発足。
院内の改善をどんどん行う立場となったのです。
ですが、委員会ができた程度でどうこうなるものではありませんでした。
スタッフ一人一人の独自の行動、ローカルルールの蔓延。声が大きいだけで実の無い保守勢力の抵抗など、社会の縮図をみているようでした。
しかもその当時から、ブログを始め、医療の質やCSの話をしていたら、詐欺師やらそんな事よりリハビリしろ、と当時の10年目程の方……今なら20年目以上の人達から叩かれまくる始末。
リスクマネジメント委員会を蔑ろかい!とかツッコミを入れたかったですが、当時
年目程度の彼には反論もままならず、ネット鬱になりかけると言う。
再び、医療人の保守的な思考に辟易してしまうのでした。

 

◆ その日暮らしの旧式管理職

ここまでの話を聞いて、かなりガッカリしたのでは?
何に……って、今も大して変わりがないと言う状況にです。
医療業界……というより歴史ある病院は、それまで培ったその病院なりのやり方が幅を効かせます。
別な言い方をすれば、新しい事を始められないのです。
なぜなら、一度管理職になってしまえば、自ら辞めない限り、解雇される事はありません。
胡座をかいて、明日や先一週間、先一ヶ月がつつがなくやり過ごせれば、自分の生活が担保される。
無理に忙しくする必要が無いんです。
だって、何もしなくても、患者さんは毎日病院にやって来るのだから。

 

◆ 熱血漢といわれた事を思い出す

さて、そんな状況下にあって、未来を感じる事が出来るのだろうか?
病院は……特にリハビリは患者さんの人生に関わり、未来を共に育む場のはず。

であるのに、漫然とリハ科を経営し、日々の業務の中で目的を見失う。
自分が所属している組織の方向性にケチをつけ、面従腹背で好き勝手している。
なのに、色々粗を見つけては反抗し、愚痴を言う毎日。

それで、いいのか?

何の為にリハビリ職を選んだの?
どういう経緯にせよ、管理職になったという事は、リハビリの対象が組織になったと理解してる?

なりたくてなったわけじゃ無い?
それ、患者さんの前で言えますか?

どんな患者でも全力でリハプランを考えるのが療法士じゃないの?

 

◆ これからのリハ科経営は組織にリハビリを行う

結局のところは、管理職であるあなたの気持ち次第。
健康じゃない患者さんに無理矢理仕事をさせているのが、今のリハ科経営。

これからのリハ科経営は、組織にリハビリを行う。
ただ、それだけ。
療法士同士、腹を割って話そう。

改めてこの一言で締めようと思います。
「組織が健全じゃなければ、提供するリハビリも健全になり得ない」
だから、今は組織のリハビリ方法を共に模索しましょう。

あなたの組織に適した、最良の選択肢が必ずあるはずだから。

これが、管理職の学校……と言うより僕がマネジメントをもっとリハビリの現場に浸透させたいと思うに至った理由です。
今日もMe発信になってしまったと反省。
それでも、一緒にリハビリ業界の教育を変えていきたいと思ってくれる仲間が増える事を期待しております。


副会長 齋藤 信

追伸1

最初の職場を解雇される際、その病院長より「熱血漢」と評されたことを思い出しました。
新卒新人にとってあなたが社会人としての最初の先輩であり、上司です。
最初が肝心と言うように、初めての体験がその後の人生を左右します。
あなたは、最良の管理職ですか?

追伸2

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ABOUTこの記事をかいた人

精神科にて13年勤務し、心身へのアプローチ法を習得、実践して来た。 IAIR顧問の仲村に師事。認定アドバンスインストラクターとなる。 2013年に独立し、精神科作業療法士に自信を取り戻してもらう事を目的に、齋藤の行ってきた作業療法の構成法や身体アプローチ法を伝える講習会活動を本格的に開始。年間のべ1000人以上の療法士に教鞭をふるう。 より科学的なエビデンスをアクティビティに取り入れるため、セロトニン研究の第一人者東邦大学名誉教授有田秀穂医師、脳と学習の世界的権威トニーブザン氏らに師事。精神科で行われている作業療法やレクリエーション、集団セッションの可能性が大きく広がる。