第三回IAIR学術大会10/28.29

ウソ!!組織も離人症になる!?【目考!リハ科経営塾】(94)

From:IAIR-GM 齋藤 信

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みなさんこんにちは。
IAIR-GMの齋藤信です。

 

前回の作業療法士倫理規定についての記事、たくさんの方が直接メッセージをくださいました。

  • ハッ!とさせられました!
  • わたしも頑張ってみます!
  • 夢中で何度も読み返しちゃいました!
  • 痺れました!

改めて読めば読むほど、大切な事が書いてありますね。
僕の視点での話ですから、皆さんも是非読んでみる事をお勧めします。
新たな発見が必ずありますよ!

>>> http://saito-makoto.jp/saito20161001/ 

 

さて、今回は最近読んだ脳科学の書籍から、組織やリハビリの共通項を見つけたので紹介します。

 

◆ 組織は人間と同じ

以前、僕は病院・組織は人間と同じ機能を有しているという話をしました。
経営者が脳であり、意思決定する思考。
各部署が人間の各器官であり、そこに所属するスタッフはそれぞれの器官を構成する細胞……と思ってくれればOKです。

それを踏まえて、今回は「なぜ、組織がうまく動かないのか?」について考えてみました。

まず、組織=人間だとしたら、病気にだってなるな~と考えました。
そして、そのなかであえて「離人症」を取り上げました。

 

◆ 離人症って何よ??

精神科OTならいざ知らず、多くの療法士の皆さんは国家試験時の遥か彼方の記憶かもしれませんね。大雑把に言えば……

自分が自分でないような感じや、自分が考えたり行動したりしているという実感がないといった自我意識の障害が生じる精神状態のこと。他にも外界と自分の間にベールがかかっているような感覚になる対象意識の障害や、自分の身体が自分のものではないと感じる身体意識の障害も生じる。

あ……難しい?

じゃあ、一言で言えば「現実感の喪失する病気」です。

今脳科学のなかでは、これらの障害は、外界や身体に関する感覚情報、あるいは感覚フィードバックが一過性にしか働かず、持続的に中枢にその情報を送らないために生じるのではないかと考えられています。

つまり、頭で考えている事、感じている事と行動時の身体感覚のすり合わせがうまくいっていないって事ですね。

今回僕が注目したのはココなんです!

 

◆ 現実感を伴わない経営?

なぜ離人症を例に出したかと言えば「経営陣が考えている通り現場が動かない=頭で考えた事が身体動作として上手くいかず現実感がない」状態にあることが多いのではないかと気づいたからです。

つまり、人がスムーズな動作を実現させている陰には、人間の脳における予測と現実のフィードバックのすり合わせが上手く働いているからなワケですから……

組織に置き換え直せば、経営陣が予測しシミュレーションした内容を実施してもらうにあたり、実際に実働するスタッフの動きとの間にズレやタイムラグが生じてしまっているということです。

今回、それに気づいたのが、京都大学で認知神経学を専門にされている乾敏郎先生の講演&書籍に触れたからです。イメージ脳という著書のp72、図18を引用させていただきます。

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って、ちと難しいかな??

 

◆ 人間と組織の比較でわかる相違点

もう、詳しくは本を読んでもらうとして、これらの事から人間と組織の相違点に気づきました。

人間の場合

  1. 脳が指令を出す。
  2. それを脳内でイメージする。
  3. 成功している姿や動きをシミュレーションする。
  4. 行為として行う。
  5. 環境や他者などを含めた現実の動きや感覚としてフィードバックされる。
  6. イメージと実際の行為の誤差を修正する。
  7. 再度脳の指令を出す。

 

組織の場合

  1. 経営者や上司が指令を出す。
  2. 経営者や上司のなかでイメージする。
  3. 成功している状態やその為のスタッフの遂行をシミュレーションする。
  4. スタッフが指令を受けて実施する。
  5. 現場で動き、外的要素を含めスタッフがフィードバックされる。
  6. フィードバック内容を上司に伝え、計画と現実の誤差を修正する。
  7. 再度計画をし直し、経営者や上司が指令を出す。

ほぼ同じですね。

なので僕は人間と組織は一緒と言っているんです。

で、この場合「離人症」は情報が一過性にしか働かない為に、情報の更新や修正ができずに現実感を喪失する病気なわけですから、情報の発信元が情報を一方的に出しっぱなしにして、「あとは知らな~い!」になっているのがマズイですね。

 

あ、誰か上司の顔が思い浮かびましたか?

 

でも、それはお互い様なんですよ。組織の6にあるように、上司に適切な報告ができていなければ、誤差の修正ができませんからね。上司だって困ってるし、材料がなければ判断だってできません。

まさに、自分の身体が自分のものではないように、イメージした事と外界からの感覚の誤差が修正できない状態にあるんです。

でも人間の場合には一人の個人のなかでおきる事ですから、脳内の処理に障害がある……病気といえます。ですが組織の場合は、プロセス毎に個別の脳を持つ複数の人間が処理をするわけですから、病気というよりは人為的なミスやコミュニケーション不足が原因になっていると思いませんか?

 

◆ イメージトレーニングって脳科学的にも大切!

結構難しい話をたくさんしちゃいましたが、まとめれば「イメージしたことと行為には誤差がある」ということ。

この誤差を修正していくには、イメージと感覚のフードバックがスムーズに行われるようにしていくこと。

人ではなく、組織で考えるなら「イメージを共有」する為に「十分なコミュニケーション」を取っていく事で解決していくんですね。

 

これはスポーツリハやトレーナーをしている人には常識とも言える部分でしたね。

ハーバード大学の研究によれば、イメージトレーニングによる運動野の拡大が報告されており、通常のリハビリテーションでもイメージトレーニングをする事で実際の運動による学習とほぼ同じ脳の変化が起きていたとのことです。

 

組織でも、上司が指令を出す際に自分のイメージや方向性を具体的に示す事で、解決する事が多く出てきそうですね。

 

 

【本日のまとめ】

組織は離人症ではなくコミュニケーション不足

  • 情報のフィードバックを上司部下相互にしていこう。
  • 情報の齟齬が組織を停滞させる。
  • 指令時に具体的なイメージをさせよう。

臨床共育メンターTM齋藤信
IAIR グランドマネジャー 齋藤 信

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

精神科にて13年勤務し、心身へのアプローチ法を習得、実践して来た。 IAIR顧問の仲村に師事。認定アドバンスインストラクターとなる。 2013年に独立し、精神科作業療法士に自信を取り戻してもらう事を目的に、齋藤の行ってきた作業療法の構成法や身体アプローチ法を伝える講習会活動を本格的に開始。年間のべ1000人以上の療法士に教鞭をふるう。 より科学的なエビデンスをアクティビティに取り入れるため、セロトニン研究の第一人者東邦大学名誉教授有田秀穂医師、脳と学習の世界的権威トニーブザン氏らに師事。精神科で行われている作業療法やレクリエーション、集団セッションの可能性が大きく広がる。