肩の拘縮…その原因とリハビリテーションのポイント

ハロー! 

毎週月曜に登場しております、
「体験を創造する」
関東支部インストラクターの
OT・吉田頌平です。

さて、今回のテーマは
「肩関節」です。

肩関節を動かす筋肉で代表的なものに
「回旋筋腱板」がありますが、

回旋筋腱板に関する疾患、というと
・肩関節周囲炎
・腱板損傷
を、思い起こすことが多いと思います。

肩関節周囲炎は、
「40代以降に自然発症することが多く 
 外傷による発症は、1割に満たない」1~3)
という報告があります。

なぜ40代以降に自然発症するのか?

また、自然発症した場合は
外傷による場合と
どんな違いが生まれるのか?

本日は、肩関節の拘縮を
病理的側面から考察していきます。

 

肩関節周囲炎って、何?

肩関節の拘縮は、一般に
「凍結肩」「肩関節周囲炎」
という疾患名で表されることが
多いと思いますが、

本記事では、
「肩関節周囲炎」と表現してまいります。

肩関節周囲炎では、
1. 靭帯組織の繊維化により
    肩関節の可動域が制限されること

2. なんらかのきっかけで肩の関節包に炎症が続き、
  「少しずつ」関節包が硬くなっていくこと

上記の2つが、主な病態と考えられています。4,5)

外傷が原因ではない場合、
なぜ関節包が硬くなるのか?
を考慮しながら
プログラムを構成する必要があります。

 

関節包って!?

関節包とは、
滑膜と繊維膜で覆われた組織の総称です。

それぞれの主な働きは、

繊維膜→骨と骨をしっかりつなぎとめる
滑膜→関節軟骨を保護する

と考えられています。

滑膜は血管から栄養を供給された栄養分をもとに
滑液を産生し、関節軟骨を栄養しています。

肩関節周囲炎の方の肩では、
繊維膜そのものが硬くなったり、
滑液の循環が滞るようになり、
肩のスムーズな動きが再現できなくなっています。

 

どこに注意したらいいの?

では、リハビリテーションでは
どこに注意をしたらいいのでしょうか?

上記で触れた、関節包?
靭帯組織?
腱板?

もちろん、いずれも大切です。
さらに外せないポイントは、
「生活習慣」「血液状態」です。

近年、
「平均年齢57歳(18歳〜94歳)の
    腱板損傷と診断された586名のうち、
    584名に喫煙歴が確認され、

 ・喫煙歴の長期化
 ・1日に常用するタバコの箱数の増加

 が特徴的に見られた」6)
と報告されています。

喫煙と腱板損傷の
直接的な病理検証はなされていませんが、

「喫煙が血管の内皮細胞へ影響し、
 血管を収縮させる」7)

との発表から考えると
関節包を構成する滑膜も
影響を受けることは想像できます。

また、
「血中の脂肪、糖濃度が高い人に
 肩の拘縮が発生しやすい」8~16)
という報告もあり、

血中成分から肩への影響を考えることも
重要になってきます。

まとめますと、
肩関節周囲炎の方へのリハビリテーションでは、
「関節包が十分に動ける状態か?」
とともに、
「どんな生活習慣を持っているのか?」
を確認していく必要があります。

患者さんへの包括的ケアが求められる今だからこそ、
大事な視点ですよね。

IAIRでは、この2つの視点から
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最後までお読み頂き、ありがとうございます。

作業療法士
一般社団法人 国際統合リハビリテーション協会
認定インストラクター 吉田頌平

参考文献

1) Lin JJ, Yang JL: Reliability and validity of shoulder tightness measurement in patients with stiff shoulders. Man Ther 11: 146-152, 2006.

2)  Lin JJ, Wu YT, Wang SF, et al.: Trapezius muscle imbalance in individuals suffering from frozen shoulder syndrome. Clin Rheumatol 24: 569-575, 2005.

3)  Jeracitano D, Cooper RG, Lyon LJ, et al.: Abnormal temperature control suggesting sympathetic dysfunction in the shoulder skin of patients with frozen shoulder. Rheumatology 31: 539-542, 1992.

4)  Bunker TD, Anthony PP: The pathology of frozen shoulder. A Dupuytren-like disease. J Bone Joint Surg Br 77: 677-683, 1995.

5)  Rodeo SA, Hannafin JA, Tom J, et al.: Immunolocalization of cytokines and their receptors in adhesive capsulitis of the shoulder. J Orthop Res 15: 427-436, 1997.

6)  Keith M. Baumgarten et al.Cigarette Smoking Increases the Risk for Rotator Cuff Tears.Clin Orthop Relat Res. 2010.468(6).1534–1541.

7)  国立循環器病センター 循環器病情報サービス.[32] 飲酒、喫煙と循環器病.

8)  Thomas SJ, McDougall C, Brown ID, et al.: Prevalence of symptoms and signs of shoulder problems in people with diabetes mellitus. J Shoulder Elbow Surg 16: 748-751, 2007.

9)  Rauoof MA, Lone NA, Bhat BA, et al.: Etiological factors and clinical profile of adhesive capsulitis in patients seen at the rheumatology clinic of a tertiary care hospital in India. Saudi Med J 25: 359-362, 2004.

10)  Lequesne M, Bang N, Bensasson M, et al.: Increased association of diabetes mellitus with capsulitis of the shoulder and shoulder-hand syndrome. Scandinavian J Rheumatol 6: 53-56, 1977.

11)  Bridgman JF: Periarthritis of the shoulder and diabetes mellitus. Ann Rheum Dis 31: 69-71, 1972.

12)  Sattar MA, Luqman WA: Periarthritis: another duration-related complication of diabetes mellitus. Diabetes Care 8: 507-510, 1985.

13)  Milgrom C, Novack V, Weil Y, et al.: Risk factors for idiopathic frozen shoulder. Isr Med Assoc J 10: 361-364, 2008.

14)  Balci N, Balci MK, Tüzüner S: Shoulder adhesive capsulitis and shoulder range of motion in type II diabetes mellitus: association with diabetic complications. J Diabetes Complications 13: 135-140, 1999.

15)  Fisher L, Kurtz A, Shipley M: Association between cheiroarthropathy and frozen shoulder in patients with insulin-dependent diabetes mellitus. Br J Rheumatol 25: 141-146, 1986.

16)  Bunker TD, Esler CN: Frozen shoulder and lipids. J Bone Joint Surg Br 77: 684-686, 1995.

 

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