管理職養成12回コース

アブナイ練習をさせている?【四十の手習い⁉︎◯◯に学ぶ臨床教育】(08)

四十の手習い

From:IAIR副会長 齋藤 信

皆さんは、急ブレーキをかけたことはありますか?

車やバイクを運転していない限りそうそう体験するものではありませんが、咄嗟に危険を察知して、身体を反応させ止まろうとする。

ですが、ここには大きなギャップが存在していました。

ということで、今回はお約束通り……
急制動」です。

 

◆ 目と手には誤差がある?!

以前にも少し触れましたが、人は視覚と身体動作の間に0.5秒ほどの誤差があります。
人は常に過去の視覚情報を脳内のイメージで補正しながら未来を予測し生きています。
ですが、その視覚と身体感覚のフィードバック誤差を埋めるには、練習が必要はなんです。

バイク教習では、急制動……短い距離のなかで止まる練習を繰り返します。
大型だったので、40km/hで走行し、制動ラインから11m以内に止まる練習です。
これこそ、まさに視覚と身体感覚のフィードバック誤差……0.5秒への挑戦でした。

 

◆ 1秒で10m進むからこそ!

そう、バイクは止まるまで1秒かかります。
0.5秒で反応しても、バイクの動力を制動するまで微妙に時間がかかります。
そしてその1秒の間に、バイクは10m進んでしまうんです。
小型は30km/hで8m以内、中大型は40km/hで11m以内で止まらないと試験では一発アウト。
対人事故を起こした設定になるんですね。
実に巧く設定されていますね。
人の脳内で起きている事象まで免許の教習に含まれているのですから。

 

◆ しなくていいからこそ練習をする!

でも、実際に急制動をすることはまず無い、と言われています。
なぜなら、そもそも危険走行やサーキット走行をしない限り、急制動を路上で実行することはありません。
もちろん、事故回避で使うのは当然ですが。
そう、緊急事態だから使うんですよね。

ここには、臨床共育につながる学びがあると感じました。

何が学びって、僕たちは臨床実習や新人教育期間中に、きちんと危険回避訓練や、敢えての事故体験などをさせているのでしょうか?

 

◆ まさかのエビデンス三位一体説

車の免許を取った時はおっかなびっくりで急ブレーキ練習をしたので、一切何も気づきませんでしたが、あらためて40歳で再体験し、そこには経験的にも科学的にも教習者個人的にもそれぞれにエビデンスがあることに気づけました。
本来のエビデンスは、科学的根拠、医療人の経験に基づく根拠、患者の個別性にあわせた根拠の三つのバランスで出来ていると提唱されましたよね。
今は科学的根拠ばかり話題に乗りますが。

 

◆ 安心して失敗させる!

さて、今の臨床実習や新人教育をみたとき、指導者側の都合で、失敗を一切させない内容
行なっています。
実際、あなたの職場でもそうではありませんか?
果たして、それでいいのでしょうか?
悪い意味で失敗を失敗と思わない人や、失敗を隠す、非難する体質を植え付けるだけではないでしょうか。
安心し失敗させてあげられないなら、何の為の臨床実習、新人指導なのでしょう?

やれやれ、ついつい想いほとばしって長文になっちゃいました。
答えが出てても実行できない現実にもどかしくなりますね。
それでも諦めずに、ひとつひとつ実行していきましょう。

今日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

副会長齋藤信
IAIR副会長 齋藤 信

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ABOUTこの記事をかいた人

精神科にて13年勤務し、心身へのアプローチ法を習得、実践して来た。 IAIR顧問の仲村に師事。認定アドバンスインストラクターとなる。 2013年に独立し、精神科作業療法士に自信を取り戻してもらう事を目的に、齋藤の行ってきた作業療法の構成法や身体アプローチ法を伝える講習会活動を本格的に開始。年間のべ1000人以上の療法士に教鞭をふるう。 より科学的なエビデンスをアクティビティに取り入れるため、セロトニン研究の第一人者東邦大学名誉教授有田秀穂医師、脳と学習の世界的権威トニーブザン氏らに師事。精神科で行われている作業療法やレクリエーション、集団セッションの可能性が大きく広がる。