管理職養成12回コース

「突然講師依頼が来て困っている人へ」【POSお仕事サポーター】(09)

FROM:IIRA関東支部代表 齋藤 信

 

みなさん、こんにちは。

土曜日のコラム、POSお仕事サポーター!

国際統合リハビリテーション協会の

セラピストコーチ齋藤信でございます。

 

 

前回は理学療法士のF先生からのご質問にお返事をした、

勉強を現場に落とし込む方法の話でした。

(前回の内容:http://iirakanto.jp/?p=231 

ちょっとマニアックだったかもしれませんね。

 

さて突然ですが、

あなたに、県士会関係のイベントなどで

「作業療法(理学療法)について高校生に話してしてください」などと、

講師依頼などが来たらどうしますか??

 

自分の職種について、何をどのように話していいか…、

正直、困りませんか??

 

 

さて、今回は

富山県で作業療法士をしている中平昇吾先生から

こんな相談をいただきました。

 

 

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

『作業療法体験会について』

お世話になっております。

富山県で作業療法士をしております、

中平昇吾です。

 

齋藤先生もFacebookで以前話題に出されていましたが、

富山県の作業療法士会では高校生を対象に、

作業療法体験会を毎年2回実施しています。

 

今度は8月24日に開催されるのですが、

その中で精神科作業療法についてのお話を

僕が担当してすることになりました。

 

せっかく参加してくれる高校生には

楽しんで作業療法に触れてもらいたいのですが、

どのような話をしようか悩んでいます。

 

齋藤先生なら高校生に向けて、

どのような事をどのように伝えますか??

どのような形式で、どんな内容を話すか

ヒントを頂ければ嬉しいです。

 

因みに、与えられた時間は10分です。

よろしくお願いします。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

 

 

おっと、これは面白い!

 

制限時間10分で、高校生に精神科作業療法を伝える!

 

いいですね~

 

・どのような事 = テーマ、内容

・どのような形式 = やり方

 

という内容で話を進めていきますね。

 

まず、これはもう、

最初にマインドマップ化したものを見てください。

精神科作業療法を伝える!

この相談をいただいた時、まず考えた事をマップ化してます。

 

 

まず何をテーマにするか?

を考えたくなりますが、

具体的に何を話すかはまだ先の事です。

 

大事なポイントは3つ。

 

  1. 共感する内容か?
  2. 決意してもらうか?
  3. 体験を重視するか?

 

作業療法について知ってもらう事が、

与えられた最終目的ですが、その裏の意図を

考えてしまいました。

 

 

ですが、一番大切なのは聴き手の人達。

 

高校生は

  • 何が知りたいのか?
  • どんな気持ちでいるのか?
  • どうなりたいのか?

などなど……

 

その10分が高校生達にとって、

価値を感じてくれる時間になってほしいですよね。

 

 

極端な事をいえば、他の先生の話は忘れても、

中平先生(あなた)の話だけは覚えている……みたいな。

 

 

であれば、形式は双方向性の高い内容が良いかと思います。

 

 

なので僕は《体験型》にするでしょうね。

 

 

ただ、体験型といっても、

体験のための時間は多くても3分以内。

 

しかも精神科作業療法の本質部分を体験しつつ、

学んでもらう事になりますので、

何かワンテーマまで絞り込みが必要ですよね。

 

 

なので、僕が内容を組み立てるとしたら……

 

話す内容を3つ程準備しておき、

開始直後、高校生に何を聞きたいのか質問し、

それに合わせてその場で選択していきます。

 

大きく分けて、

 

  1. 精神科の病気ってどんな状態?
  2. 精神科での作業療法って何をするの?
  3. 心の病気にリハビリをして効果があるの?

 

など、に繋がる回答が得られるでしょう。

 

いずれかの内容か、

あるいはこの全てにこたえるように

話を組み立てます。

 

 

 

1:『精神科の病気ってどんな状態』

 

入口:精神科の病気について知りたい。

内容:状態のイメージとそれが変化する体験。キーワードは共感。

出口:精神科の病気は脳の病気。その脳のリハビリをするのが作業療法。

 

・目を閉じ、イメージワークから始めます。

・裸で新宿アルタ前や、渋谷のスクランブル交差点の中心に立っている、

あるいは教室で回答困難な問題を解けと前に立たされるなど、

周囲からの無防備な視線にさらされるイメージをしてもらう。

まあ、嫌ですよね。

続けて、大音量の音楽(顔を近づけずにお互いの声が聞き取れる程度)のなか、

隣の人と昨日食べた晩ご飯の話を30秒してもらう。

などをして、聞き取れたか否かを確認。

・この二つの体験こそが精神科の病気という。

・統合失調症を例に、情報処理が苦手な状態にある脳の病気が、精神科の病気の一つだと説明。

・これを解決するために、作業を通じて周囲の視線を極端に感じなくていいようにしていく、事前の繰り返し練習や、自分で失敗しない場を作る方法を身につける、などでまとめる。

 

 

 

2:『精神科での作業療法って何をするの?』

 

入口:精神科作業療法の体験。

内容:認知ゲームを行うなどして、成功体験と失敗体験をする。キーワードはAha!体験。

出口:ゲーム(作業)をする過程を通じて、人が様々な学びや変化を得られるのが作業療法。

 

・まず認知機能を試すゲームを全員、あるいは代表者数名で行う。

・自転車やファスナーの絵を描かせる

→ 日常使っている物の構造を知らなくても使える。その再学習が必要な状態の人に行うのが作業療法。

・注意力ゲーム

→ 注意していないと必ず失敗するゲームをさせ、失敗体験。

ゲームに限らず日常のなかで注意力が落ちている人に生活や何気ない事を失敗しないよう練習していく事が精神科で行うリハビリになる。

・選択的思考ゲーム

→ 意図的に全体を誘導し、結果に至る行動を一つのプロセスしか無いように見せる。

実際にやってもらい、その結果を全体で確認し、解説。

解説は、プロセスが一つしか無いと自分自身の行動を狭めてしまったり、見ている物事を限定的に捉えてしまう人に対して、実現可能な選択肢を一緒に見つけ出すのが作業療法、といった内容。

 

 

 

3:『心の病気にリハビリをして効果があるの?』

 

入口:リハビリは身体アプローチだけじゃない。

内容:心の三原色と脳内物質の関係。キーワードはパラダイムシフト。

出口:精神科作業療法は脳のリハビリ。

 

・ドーパミン(依存症)、ノルアドレナリン(不安神経症)、セロトニン(うつ)の関係を、質問しながらイメージしてもらう。

・日常生活や部活、テストなど、なるべく高校生活の内容で脳の状態を伝える。

・そのバランスが崩れた状態が心の病。脳内物質の絶妙なバランスで人は生きている。

・その崩れたバランスを時間をかけて整えるのが作業療法。

 

 

と、まあ、こんな3つを準備しておいて、

選択しますが、一番伝えたい事はコレ。

 

『作業をする過程を通じて、そこで得た感覚や気持ちの変化に意義がある』

 

って事なのですが、それはまとめで最後に言うだけ。

 

興味があれば個別にご質問を!

と言う流れで終了。

 

 

さて……これが僕が考えた内容です。

 

 

いずれも10分におさめつつ、

やれる内容かな~と。

 

でも、3は10分ではちとキツいかもしれませんね。

 

 

中平先生、どうでしょう?

 

参考になる部分があれば幸いです。

 

 

 

 

2週連続でマニアックな内容になっちゃいました。

他の皆さんも、突然講師依頼が来たら、

先のマインドマップの流れを参考にしてみてください。

 

見れば分かりますから!

 

 

精神科作業療法を伝える!

 

 

 

ということで、

今回は10分で精神科作業療法を高校生に伝える内容をシェアしました。

 

また来週をお楽しみに!

 

 

 

関東代表齋藤信03サムネイル

IIRA関東支部代表 齋藤 信 

 

 

 

追伸 1

実はこの10分発表のなかに精神科作業療法で行っている

脳と学習のメカニズムを仕込んでいたりするんです。

その理論を知りたい方はコチラがオススメです。

http://iirakanto.jp/?p=72

 

 

追伸 2

*質問を募集しております。

*気兼ねなく、あなたの仕事上の悩みをきかせてくださいね。

*ただし、この質問コーナー、かなりガッツリ書き過ぎるので、

今後は内容をセーブするかもしれません。

《GM齋藤に直接質問できるフォーム》

https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=EvhAhlIRnM

 

 

 

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

精神科にて13年勤務し、心身へのアプローチ法を習得、実践して来た。 IAIR顧問の仲村に師事。認定アドバンスインストラクターとなる。 2013年に独立し、精神科作業療法士に自信を取り戻してもらう事を目的に、齋藤の行ってきた作業療法の構成法や身体アプローチ法を伝える講習会活動を本格的に開始。年間のべ1000人以上の療法士に教鞭をふるう。 より科学的なエビデンスをアクティビティに取り入れるため、セロトニン研究の第一人者東邦大学名誉教授有田秀穂医師、脳と学習の世界的権威トニーブザン氏らに師事。精神科で行われている作業療法やレクリエーション、集団セッションの可能性が大きく広がる。